レーザー治療について 2

前回は、医療レーザーについて皆さんにご紹介いたしました。本日は、レーザーの応用やその適用範囲の拡大についてお伝えしたいと思います。

まずは、炭酸ガスレーザーを用いた皮膚科の手術についてです。炭酸ガスレーザー療法は比較的安価で利用しやすいため、多くの皮膚科治療で用いられています。
炭酸ガスレーザーは、黒子(ほくろ)、脂漏性角化症、尋常性疣贅、表皮母斑などの皮膚病変に対して治療されます。中でも、尋常性疣贅(イボ)に対して効果的だとされており、炭酸ガスレーザー療法を使用することによって病変の深層まで入り込まず跡も残りにくいため、一般的な冷凍凝固法よりも効果的だと言われています。

また、昨今ではエステサロンをはじめとして医療レーザーによる脱毛も一般的になりました。
これは、毛にレーザー光線を照射することにより、毛乳頭部や毛母細胞を刺激し再生される毛を細かくて短く色の薄いものにしようとする技術を利用したものです。
レーザーの照射時間と出力を精巧にコントロールすることで、毛の再生力を細く短く生えてくる程度に抑え、広範囲に濃い毛だけを瞬時に脱毛しながら周辺の損傷を最小限に抑えることができるのです。
さらに、レーザー光線が毛を燃やした余熱をコントロールすることで、毛穴に軽い蛋白変性を起こさせ、結果として毛穴を収縮させるという効果もあります。
また、レーザーの利用により、治療時間や機関も短くなったおかげで患者さんの負担も減らすことができるといえるでしょう。
たとえば、レーザーの出現までは、ワキガに対しての治療はたいへん困難で、腋窩皮膚の裏側から汗腺を根こそぎ剥ぎ取るような方法しかありませんでした。
この外科手術は効果があるものの合併症のリスクも高く、臭いは取れても腋の下の皮膚に傷痕が残ったり、ひきつれた状態で固まったりするなどトラブルも多く、再発の可能性もありました。
しかしながら、レーザーを用いることで皮膚や汗腺のワキガの原因となるアポクリン腺を引き締め、事で臭いの元を減少させ、さらにレーザーで皮膚の細菌を殺菌し、臭いを少なくすることができるのです。

以上のように、メラニン系の母斑(黒アザ、茶アザ、白アザなど)や異常血管系の母斑(赤アザ)などの治療を中心に発展したレーザーですが、アレルギー性鼻炎(耳鼻咽喉科)、さらには美容外科・美容皮膚科へと応用範囲を広げて、患者様のQOLの向上に貢献してきたといえるでしょう。

いかがでしたか。大学病院をはじめとする大病院では、メスを用いた外科治療が一般的だと思われている方が多いかもしれません。
しかし、施設によってはレーザーを多用して皮膚疾患の治療をする機関もあります。
外科治療では良性か悪性かを含め摘除した病変の確定診断ができる、レーザー治療では整容面を重視した治療ができるなど、それぞれ特徴があります。
そのため、主治医の考え方や、患者さんがどのような治療を希望するかによって診療方針は大きく異なります。
ただし、レーザー機器は精密な深さまで調節することができ、操作性に関しても高度な技術が求められます。言い換えれば、医師の技量が反映されるのがレーザー治療といえるでしょう。特に顔面など整容面を重視した治療を希望されている方は、信頼できる医師のもとで治療をすることをお勧めいたします。

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