手足口病

いかがお過ごしでしょうか。皮膚科を受診される患者数は初夏から夏にかけて増加し、その後は落ち着くことが多いです。しかし、昨年はそうではありませんでした。なぜかというと、昨年の秋に手足口病が流行したためです。小児科では多い疾患ですので、ご存知の方も多くいらっしゃると思います。今回は、そんな手足口病についてご紹介します。

手足口病は、口腔粘膜や手や足などの水疱性の発疹を主訴とした急性のウィルスによる感染症のことを示します。中でも、幼児を中心に夏に流行が見られます。
もし、手足口病に罹患した場合はどのような症状が出現するのでしょうか。この病気にかかると、文字通り手や足に痒みの無い小さな水疱や発赤が生じます。口腔内にも舌に手足と同じような水疱や小潰瘍(アフタ)がみられます。発疹は口の中の潰瘍だけの場合や皮膚の発疹だけのこともあり、通常は1週間程度で消失し、水疱はかさぶた(痂皮化)を作らずに治ります。発熱は軽度で見過ごされることが多く、38度以上の熱発を伴うことはほとんどありません。

 手足口病の原因となるウィルスは一つではなく、何種類かのウィルスが病原体となります。過去に流行した手足口病はこれまで日本では大きな流行をしたことのないウィルスによるものであったため、発疹が全身に出現するといった皮膚症状の激しい非典型例も多くみられました。また、発病から1~2ヵ月後に爪に横線が生じる、爪が浮き上がり脱落する爪甲剥離などの爪の症状を伴うことも多かったようです。

 以上のように、手足口病が流行したとはいえ、流行の中心となるウィルスは年によって異なります。そのため、手足口病に一度罹患したことがあったも、免疫の無いウィルスによる手足口病に再びかかることもあります。主に4,5歳ぐらいまでの乳幼児を中心に罹患率が高く、学童でも流行的発生がみられることが多いといわれています。しかしながら、学童以上の年齢層の大半はこれらのウィルスの感染をすでに受けているので成人での発症はあまり多くはありません。しかし、成人がこの手足口病に罹患すると、熱発や全身の強い掻痒など子供と比較すると症状が重篤化しやすい傾向にあります。

 気になる感染経路ですが、咽頭から排泄されるウィルスによる飛沫感染、便中に排出されたウィルスが手などによって口や鼻の中に運ばれる経口感染、水疱内容物からの接触感染などがあります。潜伏期は3~4日ですが、ウィルスは咽頭から1~2週間、便からは3~5週間排泄されますので、予防のためにはトイレの後の手洗いとうがいが重要です。非常に感染力が強い疾患の一つですので、予防には留意しましょう。

 手足口症に罹患した場合ですが、特別な治療は必要ありません。例えば掻痒がある場合はかゆみ止めの外用薬を塗布する、かゆみ止めの内服薬を飲むなどの対症療法が中心です。ウィルスが原因のため、予後は自然に治癒することが多いです。登校登園は、手足および口腔内の皮疹が消失して感染の可能性がなくなったら可とされているところが多くみられます。登園・登校の判断は、登園・登校許可証を受け取った上で医療機関を受診し医師の判断を仰ぎましょう。

 手足口病の判断や、かゆみに対する処方は皮膚科でも実施しています。手足口病に罹患した可能性がある場合は、一度皮膚科を受診することも検討してみてはいかがでしょうか。

大人の場合は重篤化する可能性があるため、他院への紹介等も実施する可能性があります。早めに受診し皮膚科医の判断を仰ぎましょう。あいおいクリニック皮膚科アトレ目黒では、土日祝も18時まで診療しています。受診をご希望の方は、ぜひ一度お問い合わせいただければ対応いたします。

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