スキンケア製品の分類について

今回は、スキンケア製品の分類について紹介します。薬局で購入した軟膏、皮膚科で処方を受けた外用薬、さらにはドラッグストアで買った歯磨き粉、化粧品や整髪剤など、私たちは日常的に多くのスキンケア製品を使用しています。ですが、それらがどのような目的で区分されているのか、また最近よく耳にするジェネリック医薬品や健康食品等についても簡単に述べたいと思います。

まず、スキンケア製品は、薬事法によって5種類に分類することができます。

(1) 医薬品
薬品のなかでも、病気の治療を目的とした薬のことで、有効成分の効果が認められたものを言います。医薬品としての認可を受けるまでには長い時間と綿密な検査を必要としており、動物実験の後に治験を実施し、症例や薬剤の効果を報告した上で認可に至ります。そのため、安全性・有効性の面からも優れているといわれています。主な種類ですが、病院で医師が処方するもの、ドラックストアなどで購入することができる大衆薬(OTC)が挙げられます。具体的には、ワセリンやヘパリン類似物質が含有された保湿外用剤などがスキンケアに用いられる医薬品です。

(2) 医療機器
薬事法では、医療用の機械だけではなく例えばガーゼや脱脂綿といった小さな物や松葉杖や車イス、電気マッサージ器等も幅広く含まれます。創傷や損傷のある部位にも使用することが特徴です。

(3) 医薬部外品
医薬品と比較して、人体への作用がより緩やかなものを指します。症状の増強防止や衛生状態を保持することが目的で、治療よりも衛生を重視しているといえるでしょう。具体的には、薬用歯磨き剤、制汗スプレー、育毛剤、染毛剤、入浴剤、ベビーパウダーや薬用せっけんなどがあてはまります。ちなみに、ドラッグストア等で目にする「薬用」の表示は、この医薬部外品を言います。また、薬品化粧品も医薬部外品の一つです。「肌荒れでお悩みの方に」「にきびを予防する」「日焼けによるしみを防ぐ」などの記載があり、厚生労働省が許可した特定の目的に効果・効能に有効な成分が一定の濃度で配合されています。

(4) 化粧品
スキンケア製品の多くが該当し、健常な皮膚のみに用いることができるものをいいます。医薬部外品と比較してもさらに効能・効果が緩やかで、清潔にする、美しく保つ、魅力を増す等の理由で使用される製品です。医薬部外品に認められている「にきびを防ぐ」など上記の医薬部外品の項目で述べたような効能・効果は認可されていないため、商品のパッケージなどで表現することはできません。具体例を挙げると、薬用ではない石けんや歯磨き剤、シャンプー、リンス、メイクアップ用品やスキンケア製品が挙げられます。

(5)雑品
上記にあてはならないものの総称を指します。

〇ジェネリック医薬品について
先発医薬品の特許が切れたあと、その薬を他の医薬品メーカーが製造・販売したものをジェネリック医薬品(後発医薬品)といいます。先発医薬品を開発した企業は、医薬品の構造や製造方法等について特許を取得し、特許期間中の20年間はその薬の製造および販売について独占することができます。その特許期間が終了後に、少ない研究費とコストで製造され、先発医薬品と主成分を同じにした医薬品がジェネリック医薬品です。そのため、ジェネリック医薬品は先発医薬品に比べて安価です。まれに、先発品では見られなかった副作用等が生じる可能性があるため、ジェネリック医薬品を使用中に違和感が生じた場合はかかりつけの医師や薬剤師へ相談しましょう。

〇健康食品等について
また、昨今では、市販や通信販売で購入したサプリメントや健康食品等を内服、または喫食している方も増えています。しかし、サプリメント等の広告の下には「個人の感想」という文面が記されていることがほとんどです。サプリメント等はあくまでも補助食品であり、医薬品のように綿密な検査を実施しているわけではありません。そのため、宣伝で謳われているような効果は不明確なところを含んでいるといってよいでしょう。

薬剤に関する疑問点やスキンケアで不明なことがある場合は、最寄りの皮膚科医に相談しましょう。目黒駅近辺で皮膚科をお探しの方は、土日も診療しており、アトレ目黒駅直結で便利なあいおいクリニック皮膚科アトレ目黒を御利用下さい。

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